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現在のご時世では、「対象資産」の分散よりも「投資タイミング」の分散の方が効果があるのではないでしょうか。

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第7回

アセットアロケーションの功罪

はじめての投資では、「資産配分(アセットアロケーション)をそれぞれ値動きの異なる日本株式・日本債券・外国株式・外国債券の四資産に分けることから始めましょう」というのが模範解答であることは前回のコラムでご説明致しました。

しかし、個人的にはちょっと・・・という所でお茶を濁していましたね。

もちろん、完全に間違いとも言い切れません。少なくとも十数年前までであれば、名実ともにベストな回答となり得たでしょう。しかし現在の市場環境を鑑みると、必ずしもこの模範解答がベストであるとは言えない気が致します。

現在は、全世界規模で市場が動きます。一国の市場だけで資金が閉じられている訳ではなく、国から国へ、市場から市場へと世界をお金がグルグルと回り動く世界になっています。そのような環境では、ある国のある市場がバランスを崩すと、その動きはその市場だけでは終らずに、全世界の市場へと波及します。あぶない市場からは資金を引き上げて自国に戻そうとする動き(ホームバイアス)が生じるわけですね。それら全世界の市場に参加している投資家やファンドは投資の模範解答「アセットアロケーション」に則って、全世界の市場に資産を配分していますから、ひとつの市場が崩れると連鎖的にホームバイアスが働くのです。

アセットアロケーションによってリスク分散が図られるのは、各市場がそれぞれ閉じられた環境にあり、相関性の少ない場合です。今日のようなグローバリゼーションが進んだ市場環境では、リスク分散と思っていたものが全く機能せず、かえって一方向に動いてしまう可能性の方が高いと言えるのではないでしょうか。

また、このように現在の市場環境が一方向に進みやすい背景にはファンドの存在も大きいです。ファンドは桁違いの資金を動かす上に、ほぼその運用をコンピュータプログラムで機械的に行っていると言われています。テクニカル分析を主体とし、その他複雑なパラメータを駆使した高度なプログラムは、人の意思を介さず無機的に利益確定や損失確定を行うため、相場がバランスを崩すと雪崩をうつように市場を一方向に動かしかねません。

十数年前までの市場環境とはあきらかに状況が変わってきています。過去の正解がそのまま今でも通用するとは限らない、という問題提起であるような気がしてなりません。

現在のご時世では、「対象資産」の分散よりも「投資タイミング」の分散の方が効果があるのではないでしょうか。

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